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ArtbooksYamazaki-
kyoto okazaki
.美術書山崎書店 京都
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![]() 下 発芽牡丹 麻雀 左下 牡丹、竹羽林鳥(ホオルリ) |
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![]() 上 陶器花瓶 波ニ千鳥 下 蒔絵硯箱 蕗 |
工芸乃美 全3冊75図 古
谷紅麟 明治41年芸艸堂刊行
陶器花瓶、金属香炉、蒔絵硯箱、七宝花瓶など京都の伝統工芸に於ける意匠を具体的な雛形として表現してあるのが興味深い、さらに陶器花瓶の白い上薬の部分
などは胡粉で実際に盛り上げて摺りがほどこされているので視覚的に実物感がある。 紅麟は絵を鈴木萬年に学び、図案を神阪雪佳に学んだ、こ
の時代の代表的なデザイナーとして、競美会、佳都美会などでで活躍した。この他紅麟の著作は
こうりん模様 あしべ模様 雲霞集 精華 とこなつ 松づくし 竹づくし 梅づくし 伊達模様花づくし 花籠 写生草花模様などがある。 |
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月の夕、花のあした、そぞろあるき面倒なりと、四畳半にね
はらばいて、いたづら書したる、絵画ともつかず、図案ともつかざるもの、去(さり)とて屑屋に払へばすき紙の料となつて、乞食のふんどしと同じ白にて春か
れん、夫れもくやし、よしよし斯うして取て置けば、万一叡山が破裂して京都がうづもつて後千年、ポンペ−市の如く掘出されたるあかつき、化石となつてあれ
ば、是が京都時代の絵画なり、此時代の絵画も太古の埃及、コロボクルと左程進歩の形跡なし抔(など)と、美術家先生の鼻を高からしむる事もあらん、其時奈
落の底から哄(こう)笑して、其声天に戻らしめん、アア面白や、と秘し居りたる甲斐もなく、書肆に勘付かれて隠謀ここに露見して、しらじらしくも滑稽図案
と銘切て売出さる事となりぬ、これもまた何かの因縁なるべしや 明治三十六年四月 著者識 遊びで描いていた落書きのようなものを描きため取っておいたの
が、本屋に見つかった- とユーモア一杯に書く雪佳の巻頭の言葉 いや、面白い。 (この本は先日市場で仕入れたのだが、売主のコメントに表紙がない
云々と注意書きがあったが元々表紙はなく木版画と巻頭言を真鍮のピンで止めてタトウに入れ発行したもの) 先
日仕入れた本のなかに「宝づくし」という本がございました。人によって宝とは様々ですが、この本でいう宝とは縁起の良い物を図案化した文様のことです。中
国よりもたらされた吉祥文様を日本独自に置き換え松竹梅や鶴亀などを加え日本の宝づくしが定着したと言われています。 打出の小槌 隠れ笠 隠れ蓑 如意
宝珠 丁子 巻物 分銅 花輪違い 鍵 珊瑚 金嚢 犀角杯などが主に描かれていますがどれも最近なじみが薄い気がします。 打出の小槌 隠れ笠 隠れ蓑
は一寸法師や天狗など「日本昔ばなし」で知っている伝説の主人公の持ち物。 如意宝珠や鍵、巻物、丁子などは神秘的で謎めいた道具です。それぞれに深い意
味があるのでしょうが、、
Kottukei-zuan Kamisaka Settuka
Takarazukusi Kawarazaki Koudou
この河原崎奨堂によって描かれたこれらの図案は、様々な幸福の象徴が記号となり、さらに連続模様となって、まるでユーモアのある暗号のように見えてしま
います。そしてこれらの図案は様々な工芸作家により工芸品に姿を変えて生かされています。そういう意味では真に「宝づくし」といえるのでしょう。
Ayanisiki 綾とは、二種類の織り方を用いて文様をあらわした絹織物の総称であ る。
綾錦は、大正五年〜同十四年にかけて刊行された。この本がまさに美術工芸品と言えるだろう。装丁表紙は、各巻見事な西陣織でそれぞれの巻ごとに意匠をこら
してある、綴ひもは組紐であり それらも各々に異なる手法で創られ細部にわたる意匠はまさに目をみはる。内容は各々に特集がある 第一巻 正倉院裂
コプト裂 から始まり3巻 名物裂 4巻 金襴緞子 6巻 能装束 8巻 古渡更紗 9巻 中国 ペルシャ織物10巻 時代裂 11巻
古鏡とその蒔絵笥
という構成になっている、全530図版の内321図版が精巧な多色摺木版印刷で5図が石版印刷で他はコロタイプ印刷である。京都芸艸堂の多色木版印刷によ
る精巧な復元裂は本物かと見間違う程であり他に類をみない。全11冊 西陣織物館記によると200部発行された。 |
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海 路 Kairo 神阪雪佳 明治35年 この本のはしがきによると明治34年7月神戸を発し中国ヨーロッパに歴遊し往返の海上昼となく夜となく眼界に入る 波を写生したもの百余種 云々とある。さらに神坂雪佳の図案文様に対するの明確なる意志表示を読み取ることができる。数有る波紋文様の本のなかで特に美し い。 追記:黒田重太郎の京都洋画の黎明期によると 図案界の巨匠神阪雪佳も田村(宗立)のすすめに依って油絵を試みたことがある と記されている。 |
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