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大津絵のはなし
大津絵は、滋賀県大津の京都山科に近い追分あたりで、寛永頃より 今こそ、民衆絵画 大津絵が甦ったらと、願っています。 |
栖鳳の絵葉書 旅寿々里 形 は小さくても、色紙や短冊は美術品としての鑑賞の目的に沿ふた形を伝統的に整えて居るが、写生や下図は未だ錬磨しない素材としての鉱璞である。その両者の 間を千鳥掛けに縫つてるような特趣を、栖鳳は拓き出している。俳句が又その旅情披瀝の一重役を果たしてるが、往々にして強るて十七字の枠に嵌めないで、俳 想の横流に任せたとでも云ひ度いような文句に出会ふ。そして軽快瀟洒に馳駆された雅致に富む筆跡が、文字通り書画を一如たらしめ、絵葉書という大衆的実用 品を、立派に独立した美術品として仕上げてる。 神崎憲一の解説より
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京都の劉生と初期肉筆浮世絵 追 記 一、吉川観方は自身の蒐集肉筆浮世絵を含めた作品集を大正八年に「近世風俗畫集」として発行している。二、昭和55年のたばこと塩の博物館の特別展 「近世風俗画屏風」には、「桜狩遊楽図屏風」と名前が変わり右隻と共に出品されている。(上記の源泉堂とは東京の清水源泉堂) 岸田劉生文献 |
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小泉勝爾と土岡春郊にて鳥類写生図譜の初版が発行されたのは昭和2、3年頃と思われる、それから昭和13年にかけて小鳥篇100枚 大鳥篇100枚の計
200枚の図が発行されたようだ、これはその内から抜萃編として選び176枚として発売されたもののようである 4冊に合本製本されている。サイズは第1
號 第2號 小鳥篇33cm×41.5cm 第3號 第4號 大鳥篇
37cm×45cmで布製厚表紙本である。 |
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『花の本』と云っても学術的なものから美術的なものまで色々と出版されていますが先日入手した「非水百華譜」は大正期のデザイナー杉浦非水による
とても品のいい『花の本』なので紹介してみたい 杉浦非水は始め日本画家を志したようであるが図案家に転向し三越のデザイナーとなり活躍したそうだ。 |
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国華の図版について
明治二十二年十月創刊、定価一円、発行部数五百部、挿絵の木版 画は土佐光長「伴大納言絵詞絵巻」と岩佐又兵衛筆「美人図」である。それらには木村徳太郎彫造木版画と明記されている。「伴大納言絵巻」はフェノロサ氏所 蔵、そして「美人図」の方はビゲロー氏所蔵と記載されている。
コロタイプ図版は修復前の運慶作「無着像」でビゲロー氏所蔵写 真、小川一真製写真版となっている。他2図も前記の小川一真写真版のコロタイプ図版が掲載されている。(同年 「写真新報」に小川一真が初めてコロタイプ 印刷を紹介した)本文記事にもフェノロサとビゲローの名前を見ることができる。(フェノロサの記事「浮世絵史考」は連載記事である。) さて、国華で特に注目したい点は木版画製作者の氏名を明記している事である。(江戸時代の浮世絵版画は画家の名は出るが彫師や摺師の名は殆んど出ること は無い)そして4号からは摺師の氏名も明記している。ある例外を除いてこの原則はずっと続きます。後程その例外にも注目してみたい。
4号よりの木村徳太郎彫造木版と田村鉄之助色摺のコンビは暫らくの間続くのですが彫師は変わるがこの田村鉄之助という摺師の名前は今回、私が見た313号まで頻繁に名前を見ることができた。
▼ 133号から「彫造木版画」が単に「木版」と記載されている。
▼ 135号では木版とコロタイプ図版で同じ絵を掲載し比較できるようにした。8〈彫師の泉信吉の技術への自信をうかがい知ることができる〉
▼ 182号挿絵の木版画は本誌に貼り込まれるようになる。
▼ 189号に掲載されている雪舟の「山水画巻」には何故か和田藤吉色摺とだけしか記載がない。〈後述〉
▼ 200号 節目の記念号ということなのだろう泉・田村のコンビで國華初の大判折り込み
木版「孔雀王画像」が入る。さすがとうなるしかない技術である。〈この頃が國華木版画の最高の時期だろう〉
▼ 204号の目次に「玉潤筆山水図」〈写真木版〉と云う記載があり図版を見ると保護用の硫酸紙に写真応用木版色摺とある、図版の発色は鮮やかさが無い。
▼ 221号には久隅守景筆「夕顔棚納涼図」が写真版応用木版色摺とあり彫り師と摺師の名前は無い、さらに256号では呉春「松鯉図」に璃版応用木版色摺とある。
このように一部の例外と前述いたしましたが、300号に近づく につれ次第に毎号二枚掲載されていた木版画の内一枚は応用木版画がになるということが多くなってそれらに制作者の氏名が明記されなくなる。前述189号の 雪舟筆「山水画巻」である、彫り師の氏名は無く和田藤吉色摺りとだけあることからも推測できる。〈写真版応用木版画とはいかなるものかは実物をご覧いただ きたいが、原画に忠実に複製しようとするならば焼失した法隆寺金堂壁画がコロタイプ版の上に着彩することにより復元できた事からも実際的であろう〉この時 期の國華の木版画には摺師の技に対するプライドが感じられる、それは真に田村鉄之助の驚くべき技術そのものにある
206号の最終頁に英文國華発行の案内があった、弊店には201号以降十数冊在庫していたのでこの事を調べてみた、木版画はWoodーEngraving by S,Izumi ; Colour―Press by T,Tamuraと記載されていた。さて問題の応用木版画はと言うとChomoXylograph Collotype applied である。これで明らかであるがコロタイプ印刷の墨版に色摺木版画を施してある。〈英文國華にも制作者の氏名が明記してある、当然と云えば当然なんだろうが〉
最後に國華は2009年6月現在1364号が発行されている価格は4600円である。
コロタイプ印刷のとはどんな印刷
コロタイプ印刷の主な特長
大型カメラにより原寸大撮影を行い撮影されたネガがコロタイプの原板になるため極めて正確に印刷される。
オフセット印刷のように網点を使用しない連続階調なので実物のリアルなトーンが表現できる、そして拡大してもその美しさは変わらない。
→次回は美術の教科書の変遷についてと展覧会カタログの愉しみ
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担当者 山崎 純夫 京都府公安委員会許可第7544号 書籍商 山崎書店
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