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京都洋画の黎明
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the KYOTO
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祇園のお茶屋、嵐山の竹林、伏見稲荷の鳥居
群…。まずは思い浮かぶ景色を収録した写真集がこちら。いずれも書名に「残」の字が入るあたり、古いものが「残る」のがKYOTO。庭園の美に代表される
ように、被写体の多くは自然美と人工美が融合しています(『古都残影』『京の残像』)。
人工美の極致が京町家と称される、京都ならではの様式を備えた住宅です。町家以外にも、農家、社家、商店等も含め、「民家」と総称しまとめあげた資料の
決定版が昭和9年に刊行された『京都民家圖譜』です。コロタイプ印刷の300葉のプレートと解説付で、装幀が河井寛次郎、大阪毎日新聞社編集で版元は便利
堂です。
ほぼ同時期の昭和3年に刊行されているのが、その名もずばり『京都』。1780年の『都内名所図会』を皮切りに、数々の名所図会が発行されましたが、い
まの感覚で表現するなら、いわばガイドブック。実は京都は日本で最も旅行案内が刊行されている街なのです。早くから外に向かって開かれていたことを意味し
ます。
観光にはやはり、季節ごとの行事が欠かせません。京都といえば『祇園祭』。この街の核となる行事です。約ひと月もの時間をかけて、大小様々な祭りの行程
があります。町会所の建築、屏風、山鉾の人形、装飾画、工芸意匠…etc.年に一度のお祭りが有形無形の伝統を丸ごと継承する装置となっています。
創業が室町期とも言われる、京都屈指の料理茶屋の先代・辻重光氏による『私の京料理』では、月ごとの京料理の献立が掲載されています。季節ごとではな
く、月ごとです。7月などは祇園祭とハモ料理尽くし。その旬がなぜか祭りの時期とぴたりと重なるのだと言います。
京都の伝統工芸の代表格は、友禅や西陣織に代表される着物。kimonoとして世界的にも知られる民族衣裳ですが、着物文化が発展した背景には、先述し
たような1200年を超える歴史の中で人々が培ってきた美しい街並や工芸品、四季折々の自然美の融合が挙げられます。また、宮廷の雅の文化、寺社仏閣等信
仰の世界、茶道・華道・香道・能・狂言・踊りなどの芸道の文化的素地も大きく影響を与えました。特に明治20年代〜昭和初期にかけて、数々の美しい図案集
が観光されました(『京もよう』)。
着物に限らず、京の手仕事はさまざま。昭和40年に観光された『京都の伝統の手仕事』は、よく知られる和紙、清水焼、京人形からはじまり、神鏡、冠、
弓、京紅、おこぼ(舞妓の下駄)などこの街ならではのものも少なくなく、そのほとんどが現在でも継承されています。
さて、ここまでざっと、王道の京都を巡ってきましたが、ちょっと変わり種を。戦争前夜、昭和14年刊行の小学生向け『京都市修身研究會
市民讀本』では、洋食器での食事作法を写真付きで紹介しています。京都は現在、全国一パンが消費される街として知られますが、洋食文化が一般市民にも定着
していることを物語っています。
また、明治期の京都と言ったら、堂本印象や竹内栖鳳などの日本画家のイメージが強いですが、明治後期に洋画家の浅井忠が移住したことをきっかけに、関西
美術会を中心とした洋画サロンが形成され、梅原龍三郎、黒田重太郎、安井曾太郎、田中善之助など、優れた洋画家たちも多数輩出しています(『京都の日本画
1910-1930』『京都洋画の黎明期』)。実に、KYOTOは西洋と東洋の融合の先駆けであり続けている街と言えるのではないでし
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某鉄道会社の「そうだ、京都行こう。」み
たいな、
ステレオタイプな「これぞ、京都」もいいけれど。
新たなKYOTOを発見してみましょう。
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き
ものの国「日本」 JAPAN Land of KIMONO
きものの模様や雛形、素材、和装小物などより 江戸時代の着物文化と生活が、明治以降の急速な西洋化なかで、
日本の社会と庶民の生活にどのような変化をもたらしのかを探ってみたいと考えております。
Traditional
patterns of Kyoto, woodblock printed design-books from Meiji-period
(1868-1912)
京都では江戸時代より図案、意匠デザインの出版が盛ん
であった特に明治以降は多色木版印刷の発達共に様々な美しい本が出版された、
明治大正時代の木版印刷の精華をご覧ください。
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月刊誌 美術海 全70冊 合本14 册
明治29年3月創刊 芸艸堂
京都に於ける、木版図案雑誌として「新図案」と並び嚆矢のものであると思われます。毎月賞を懸けて募り、編集し極彩色の木版摺りで発売する、成る程独創的
であります。「京都美術協会雑誌」や「京都美術」の編集に携わった神坂雪佳が、どれほど関わっていたのか定かではありませんが…
さすが美術工芸の都の伝統の中で、さらに新鮮なデザインを受け入れようとする、雪佳的なアイデアだと思います。
明治期の美術工芸図案界に於ける、新し
いデザインの源泉を観るようです。 sold
詳しい画像はこちら
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上 陶器花瓶 波ニ千鳥 下 蒔絵硯箱 蕗
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工芸乃美 全3冊75図 古
谷紅麟 明治41年芸艸堂刊行
陶器花瓶、金属香炉、蒔絵硯箱、七宝花瓶など京都の伝統工芸に於ける意匠を具体的な雛形として表現してあるのが興味深い、さらに陶器花瓶の白い上薬の部分
などは胡粉で実際に盛り上げて摺りがほどこされているので視覚的に実物感がある。 紅麟は絵を鈴木萬年に学び、図案を神阪雪佳に学んだ、こ
の時代の代表的なデザイナーとして、競美会、佳都美会などでで活躍した。この他紅麟の著作は
こうりん模様 あしべ模様 雲霞集 精華 とこなつ 松づくし 竹づくし 梅づくし 伊達模様花づくし 花籠 写生草花模様などがある。
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上 陶器花瓶 紅葉ニ孔雀 下 七宝 連翹に雀
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滑稽図案 神坂雪佳の巻頭のことば
Kottukei-zuan Kamisaka Settuka
月の夕、花のあした、そぞろあるき面倒なりと、四畳半にね
はらばいて、いたづら書したる、絵画ともつかず、図案ともつかざるもの、去(さり)とて屑屋に払へばすき紙の料となつて、乞食のふんどしと同じ白にて春か
れん、夫れもくやし、よしよし斯うして取て置けば、万一叡山が破裂して京都がうづもつて後千年、ポンペ−市の如く掘出されたるあかつき、化石となつてあれ
ば、是が京都時代の絵画なり、此時代の絵画も太古の埃及、コロボクルと左程進歩の形跡なし抔(など)と、美術家先生の鼻を高からしむる事もあらん、其時奈
落の底から哄(こう)笑して、其声天に戻らしめん、アア面白や、と秘し居りたる甲斐もなく、書肆に勘付かれて隠謀ここに露見して、しらじらしくも滑稽図案
と銘切て売出さる事となりぬ、これもまた何かの因縁なるべしや
明治三十六年四月 著者識
遊びで描いていた落書きのようなものを描きため取っ
ておいたのが、本屋に見つかった- とユーモア一杯に書く雪佳の巻頭の言葉 いや、面白い。
(この本は先日市場で仕入れたのだが、売主のコメント
に表紙がない云々と注意書きがあったが元々表紙はなく木版画と巻頭言を真鍮のピンで止めてタトウに入れ発行したもの)
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コンディションの悪いセットの画像
京都府公安委員会許可第7544号ハ 書籍商 山崎書店
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